中国を語る
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中国が軍事力で日米をしのぐ日

中国が軍事力で日米をしのぐ、そんな日が遠からずやって来る。米国の外交・安保専門家グループが、中国がいまの勢いで軍事力を増強し続けたら、2030年の時点で日米の軍事力をしのぐだろうと予想しているそうだ。(5月3日朝日新聞朝刊の記事)

2030年といえば、見方によってはすぐ先のことだ。なにしろ今年から17年しかたっていない近未来のことだ。(筆者だって生きている可能性は十分にある)その近い未来に、中国の軍事力が日米のそれをしのぐ。これはどう受け取ったらいいのだろう。日米のそれであって、日本のそれではない。日本単独では、とても軍事的に中国に対抗できない。そんなことをしたら、破滅するのは目に見えている。

重ねて問う。これをどう受け止めたらよいのか。

当該専門家グループ(カーネギー国際平和財団のスウェイン氏らのグループ)は、中国と日本との間ですぐさま戦争といった事態は想定されないまでも、尖閣を巡る事態に似た紛争は更に多発し、一層深刻化すると予想しているそうだ。そこで日米同盟の対応策として、様々な選択肢をシミュレーションしているようだが、日本としても、これを他人事として受け流すのではなく、将来の日中関係について真剣に検討しておく必要があるだろう。

少なくとも、アメリカとの軍事同盟さえ磐石ならば中国の脅威に十分対応できるなどと、甘い期待はしないほうがよい。アメリカがいつまでも日本の後見人をつとめ、中国からの脅威に立ち向かってくれるだろうなどと考えるのはあさはかだ。





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