中国を語る
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世界で最も影響力のある人物は胡錦濤


米経済誌フォーブズが毎年発表している世界で最も影響力のある人物に、今年は胡錦濤が選ばれた。理由は、「世界人口の5分の1に及ぶ13億人の国民に対し、独裁に近い支配力を行使している」こと、また反体制派の拘束やインターネットの検閲も思いのままだとする一方、中国の経済規模が日本を抜き、 25年後には米国をかわして世界最大になる見通しであることなどだという。

胡錦濤を選んだことについては、筆者も異存のないところだ。フォーブズがあげた理由のほかにも、胡錦濤は、いまや世界の大国となった中国の意思を体現する人間として、好きにつけ悪しきにつけ、強烈な影響を周辺に撒き散らしている。

領土問題をめぐって、日本に対して恫喝的な態度をとったり、周辺国家に対して海賊行為に近い振る舞いをして、小国を震え上がらせたりする一方、レアアースに象徴されるように、資源を外交の道具に使って、自分の意思を高飛車に認めさせようとしているところなどは、負の影響力というべきだろう。

また、今日中国経済を抜きにして世界経済は語れなくなった。中国はいまや世界経済の牽引力の役割を果たすまでになった、中国がくしゃみをすれば、日本を含めた周辺国が風邪をひくほどの勢いだ、これは正の影響力だ。

正負いづれの方向に向けても、胡錦濤は中国を象徴する人物として、巨大な存在感をもっているといえる。





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