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上海雑技再見:呉越紀行その十七 |
上海雑技は前回の上海旅行の折に見物したれど今回は別の劇場を案内すといはれ再見することとなす。劇場の名は上海馬戯場または雑技センターといひて上海に存在する雑技劇場の中では最大のものなり。 サーカス専用の舞台を中心にしてそれを取り囲むやうにして座席展開するところはギリシャの円形劇場の如き配置なり。座席を載せたる階段の勾配かなり急にして、どの席からも見通し良し。 演技中撮影厳禁とありたれば写真をとることを得ず。前回の劇場にてはかかる制約あらざりしが、やはり演技中にフラッシュをたくことは演技者の安全に好ましからずといふべし。 この日の演目は皿投げ、輪くぐり、壺いじり、大回転、新体操、ブーメラン、トランポリン、空中技、皿まわし、オートバイなり。人間の身体演技が中心なり。またオートバイは環球の中に一時に八台入りたり。 観劇後ホテルに投ず。初日に投宿したるガンドン・ホテルなり。二日分の朝食券を二人分交付せらる。そのうちの一人分を康康に与ふ。 部屋に入るや窓の状況をチェックし(前回は開かれをることに気づかず寝たり)、バスタブに熱めの湯を張りて体を温め、ウィスキーを舐めつつ一日を回想す。 |
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作者:壺齋散人(引地博信) All Rights Reserved (C) 2011 このサイトは、作者のブログ「壺齋閑話」の一部を編集したものである |