中国を語る |
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張子の虎でこけおどし:中国が空母を実戦配備 |
中国がウクライナから買い入れて修理していた空母ワリャーグを実戦配備したようだ。名を遼寧と改め、中国国防の切札として、国民の熱い視線を浴びているという。 この動きが尖閣問題を意識してのことなのは間違いない。中国政府は、遼寧の実戦配備で海上の戦闘能力を大幅アップし、それによって日本を威嚇する意向のようだ。 しかしこの空母がポンコツ船に毛の生えた程度のものだということは公然の秘密だ。まともな戦闘能力は持たないだろうと、専門家も見ている。いわば張子の虎だ。そんなもので日本を威嚇しようというのは、ただのこけおどしというべきだ。 だから日本はあまり過剰に反応する必要はない。かといって、油断していい訳でもない。中国はワリャーグの修理を通じて空母の建造能力を向上させてきており、その技術を以て、近いうちに本格的な空母の建造も視野に入れている。中国の軍事力拡大路線は着々と進んでいると思ってよい。 それにしても最近の中国は、すっかり火遊びに夢中になっているようだ。軍当局の影響力が増大しているともいわれる。彼等はその影響力を行使して、日本との戦争も辞さないと言っているそうだ。 しかし、中国人(漢民族)というのは昔から戦争が好きな民族ではなかったはずだ。第一中国人は戦争に弱い。中国の歴史上、漢民族が対外的な戦争で勝利を収めたことはほとんどない。はるか唐の時代に遡ることができるくらいで、その後は異民族から侵略されっぱなしだ。 これは、戦争して死ぬ位なら、自分から進んで敗けて、敵の膝下で安穏に生きたほうがましだ、とほとんどの中国人が考えてきたことの結果である。 本来平和を愛する中国人が、日本との戦争も辞さないといきり立っているのは尋常ではない。国民全体の頭に血が上ってしまったのだろうか。 そんな中国人に対して、日本人は冷静に応接しなければならない。(写真はAFPから) |
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